顔立ちは何で決まる？ 健康なお顔キープに必要なこと
顔立ちというのは、すべてが遺伝的な要素で決まっているわけではありません。子どもの頃の癖や習慣、発育の状態などによって、お顔は大きく変わっていくものなのです。そのため、健やかな生活を送っているお子さまは、自ずとお顔も健康になっていきます。そこで今回は、顔立ちは何できまるのか、健康なお顔をキープするためには何が必要なのかをわかりやすく解説します。
顔立ちの基本は遺伝で決まる
顔立ちの基本は、遺伝的な要因によって決まります。例えば、面長な顔立ちや丸顔などは、家族内で共通していることが多いですよね。ただ、子どもは成長していく中で、顔立ちが変化していき、大人になると両親とは異なる顔立ちになることも珍しくありません。それは、遺伝以外の要因が顔のつくりに影響を与えるからです。
顔立ちを決める要因
顔立ちを決める要因は、お口周りに多々認められます。
最も重要なのは歯並び？
顔が形作られていく過程で、意外に重要なのが「歯並び」です。歯はお口の中に隠れているものであり、顔立ちとは何ら関係がないように思えますが、実は重要な役割を担っているのです。
歯並びが乱れると顔立ちが悪くなる？
歯並びと顔立ちの関係を考える上で、最もわかりやすいのが「出っ歯」や「受け口」ですね。出っ歯は“口ゴボ”と呼ばれるように、口元が突出します。受け口は、“顎がしゃくれている”と表現され、これもまた顔貌のコンプレックスとなりやすいです。この2つは、顔立ちに直接的な影響を与える歯並びの異常といえます。
出っ歯が口呼吸を誘発する
比較的重度の出っ歯は、口を閉じることが難しく、口呼吸が誘発されます。いわゆる“お口ポカン”の状態ですね。お口ポカン自体は、顔立ちというより表情のひとつでしかありませんが、口呼吸が常態化すると口腔周囲筋の発育が進まず、顎の骨も未成熟なまま成長期を終えてしまいます。その結果、骨格性のさまざまな異常を引き起こすのです。逆に、口呼吸によって出っ歯が誘発されることもあります。つまり、口呼吸と出っ歯は負の相関関係があり、放置するとそれぞれの症状が悪くなっていきます。
顎骨のアンバランスが顔立ちを決める
例えば、口呼吸によって下顎骨の発育が進まなかった場合、「アデノイド顔貌」という独特な顔立ちになることがあります。下顎が極端に小さい、鳥のような顔貌を呈します。元々は鼻の奥にある扁桃腺が腫れてアデノイド肥大を生じることが原因なのですが、口呼吸で誘発されることもあります。
お口の筋肉が衰えて不健康な顔立ちになる
歯並びやかみ合わせ、骨格的な発育異常があると、お口の筋肉を効率良く働かせることが難しくなります。その結果、口腔周囲筋が衰えて、不健康な顔立ちとなるのです。噛む、飲み込む、しゃべる機能が衰えたご高齢の方の顔立ちをイメージするとわかりやすいかと思います。
健康なお顔キープに必要なこと
ここまで、顔立ちを決める要因についてかんたんに解説してきました。顔立ちというのは、どちらかというと、生まれたあとの生活習慣や習癖に大きく左右されやすいものであることをおわかりいただけたかと思います。そこで知りたいのが健康なお顔をキープする方法ですよね。
歯並びの乱れを整える
健康なお顔を作る、あるいはキープする上で、歯並びの乱れは大敵です。歯並びに乱れがあると、お顔の組織にさまざまな悪影響を及ぼすからです。そのため、小さなお子さまはもちろんのこと、成人されている方も歯並びの乱れがある場合は、一度歯医者さんに診てもらいましょう。歯並びの乱れによって顔立ちに悪影響が及んでいるかもしれません。ちなみに、歯並びの乱れの多くは、歯医者さんでの矯正治療で改善することができます。
悪い習慣・習癖を見直す
お口にまつわる悪い習慣や習癖がある人は、今日からでも改善に努めましょう。具体的には、口呼吸や指しゃぶり、爪を噛む癖、頬杖をつく癖などです。これらはしっかりと意識しなければなかなか直せないものです。そんな口腔習癖に悩んでいる方は、歯医者さんに相談しましょう。歯医者さんは口腔習癖を改善する方法も提案することができます。
よく噛み、よくしゃべり、よく笑おう
歯並びを整え、悪習癖を取り除いたら、あとは健康な生活を送るだけです。いろいろな性状の食べ物をたくさん食べ、よく噛むことでそしゃく筋が発達します。また、ご家族やご友人とよくしゃべり、よく笑うことで、顔立ちも自然に明るくなってきます。そうした豊かな生活を送ることで、健康なお顔もキープしやすくなります。顔立ちは、心の状態も反映しているものなのです。
まとめ
このように、顔立ちは遺伝的な要因に加え、毎日の習慣などによっても大きく変化します。健康的なお顔を作り、それをキープするためには、楽しい毎日を送ることが一番です。その上で、歯並びの乱れなど、お口の問題を改善しておくことは何より重要といえるでしょう。とくに発育期のお子さまは、お口の問題を解決しやすい時期にあるため、気になる点があればいつでも当院までご相談ください。
